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メンタルヘルス
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子供を愛しすぎてダメにする親
  わが子を「自立」させないと、何が起きるか!
著  者:ローリー アシュナー
出版社:大和書房
発行日:2000年 8月 1日 価格:¥2,200-
ISBN : 4479780661
 
 この本は、自分の子供を愛しすぎる親たちのために書かれた本です。過保護型の境界例によく見られる、子供の自立を妨害する親のパターンがたくさん書かれているのです。子供に与えすぎる親、子供の問題を代わりに解決する親、孫を溺愛する祖父母、子供の限界を認められない親、などが具体的な事例とともに分かりやすく解説されています。そして、このような親に育てられた子供が陥る心の障害についても、いくつもの事例をあげて解説しています。
 この本はアダルト・チルドレン系の本なのですが、精神分析の考え方や、境界例における「分離−個体化」の考え方なども部分的に取り入れて書かれています。しかし、やはり著者はアダルト・チルドレン系なんですね。愛しすぎてしまうという問題を解決する方法についても、いろいろと書かれているのですが、どこまで行っても依存の罠から抜け切れないようです。それに、自分と他人の区別の問題とか、そういったもっと本質的な構造に対する理解にも欠けているように思います。しかし、たくさんの事例が登場しますので、自分の子供への接し方を振り返ってみるには良い本ではないかと思います。



子どもの対象喪失
  その悲しみの世界
著  者:森省二
出版社:創元社
発行日:1990年 3月 10日 価格:¥1,400-
ISBN : 4422111353
 
 対象喪失については、小此木さんが中公新書に書いてますが、私は断然こっちのほうがいいと思います。児童文学の作品がたくさん紹介されているので、すぐに感情移入することができます。涙を流しながら読んでしまいました。愛情対象を失うことの悲しみと苦しみを、読みながら「実感」できます。心の底に未処理のまま埋もれている悲しみの感情に気付かされます。この本は間違いなく「良書」だと思います。
 ちくま文庫の「子どもの悲しみの世界」1995/11/07 \951- は上記の本を推敲したもの。

共依存症
  いつも他人に振り回される人たち
著  者:メロディ・ビーティ
出版社:講談社
発行日:1999年 4月15日 価格:¥1,600-
ISBN : 4062690675
 
 アメリカで350万部売れた本です。大衆心理学であるアダルト・チルドレン業界で、お決まりのように登場する「共依存」について、著者が自分の体験を踏まえて書いたもの。  アメリカで初版が出版されたのが1987年です。その後共依存に関する本が大量に出版されているので、すでに共依存関係の本を読んでいる人にとっては内容的に目新しいものはないかもしれません。これだけ売れた本が、なぜ十年以上も翻訳されずにいたのか不思議です。


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